キース・アウト

マスメディアはこう語った

2022-01-01から1年間の記事一覧

教員の働き方改革について地方自治体にできることは極めて少ない。しかしごくわずかな中身であっても、それを大真面目にやったら大変なことになる。もっとも本気でやるはずもないと思うが・・・(たぶん)。

(フォトAC) 記事 家庭訪問・水泳指導は「廃止」、マラソン大会・運動会は「縮小」…教職員の負担軽減へ提言(2022.12.30 読売新聞) www.yomiuri.co.jp 学校現場での教職員の負担増が指摘されている問題で、群馬県や県内市町村の教育委員会職員や学校長らで…

令和3年度に「心の病気」を理由に1カ月以上休んだ公立学校の教員が、ついに1万人を越えた。休職者も6000人に近づこうとしている。マスコミによれば、どうやらそれは補充者が不足しているにもかかわらず、平気で産育休などを取る教員たちに原因があるらしいのだ。

(写真:フォトAC) 記事 「心の病」休職の教員、約2割が退職に 多忙で産業医面談拒否も(2022.12.26 毎日新聞) mainichi.jp 2021年度に「心の病」で1カ月以上休んだ公立学校の教員は、前年度比15・2%増の1万944人と初めて1万人を超えた。文科省は、「心の…

「中学校における部活動の地域移行」が、指導者や施設の確保が難しいことなどを理由に先延ばしになった。しかしそんなことは始める前から分かっていたことだ。分かっていながら指示を出さなければならなかった文科省。そこには浅~いわけがある。

記事 中学校の部活動の地域移行 懸念受け対応見直し 政府(2022.12.16 NHK) www3.nhk.or.jp 政府は、来年度から中学校の休日の部活動を地域のスポーツクラブなどに移行する取り組みを始めることにしていましたが、地域によっては指導者や施設の確保が難しい…

文科省は給食時「適切な対策行えば会話は可能」という通知を出したが、しゃべりながら食べれば当然給食時間は延び、感染リスクは高まる。しかしそのためにクラスターが発生しても、文科省もその背後にいる人たちも、責任を取る気は全くないようなのだ。

記事 給食時「適切な対策行えば会話は可能」都道府県教委などに通知(2022.11.29 NHK) www3.nhk.or.jp 新型コロナ対策の基本的対処方針で「黙食」の記述がなくなったことを受け、文部科学省は給食の時の過ごし方について、適切な対策を行えば会話は可能だと…

職員室盗聴:パンドラの箱は開いた。子どもたちから学校を守らなくてはならない時代が来たのだ。(2022.11.29 追記あり)

記事 タブレット端末に職員室での会話が録音 生徒ら不登校に 山口(2022.11.17 NHK ) www3.nhk.or.jp 山口県岩国市の公立中学校で、生徒が置き忘れたタブレット端末のアプリに職員室での教諭どうしの会話が録音され、会話の内容を知った生徒の1人がその後、…

深刻な教員不足に対して、財務省もいよいよ乗り出してきた。そしてこんなふうに言う。 もう教育学部の卒業生などあてにしない、子どもの教育なんて楽な仕事だからITとビジネス界の落ちこぼれでジャンジャン補充すればいいじゃないか、そのために教員免許取得も採用試験もどんどん楽にすればいい、とね。

(写真:フォトAC) 記事 “教員不足 人材の官民間での行き来など仕組み導入を” 財務省(2022.11.14 NHK) www3.nhk.or.jp 小中学校の教員の不足が課題となる中、14日に開かれた財務大臣の諮問機関、財政制度等審議会で、財務省は、人材が官民の間で行き来す…

クレーム対応の、落としどころも、ノウハウも、余裕も持たない学校はすぐに謝ってしまうが、謝ることでさらに追い詰められる。学校はこうして壊れていく。

(写真:フォトAC) 記事 ミサンガ注意の教員へ抗議→生徒に謝罪 対応に疑問の声も 浜松の中学 学校現場の苦慮浮き彫り (2022.11.04 みんなの静岡新聞) www.at-s.com 浜松市の市立中学校で9月下旬、授業中に生徒のミサンガを外した教員が保護者から抗議を…

全国学力テスト:練習もしないであんなものに向かわせるなんて、あまりにも可哀そうだ。さっさと事前対策をして、そこそこいい点数を取らせ、あとは一刻も早く日常生活に戻ろう。真面目に取り組んでいいものではない。

記事 全国学力テストで「事前対策」 小学校現役教員が実態など証言(2022.10.21 NHK) www3.nhk.or.jp 小学6年生と中学3年生を対象に毎年、実施されている「全国学力テスト」をめぐり、行き過ぎた「事前対策」が各地で行われていたことが明らかになっている問…

小学校教員の採用試験が、軒並み競争率1倍台だとか。採用数が増えたからだともいうが、昭和後期並みに受験生が殺到すれば6~7倍も夢でないはずだ。仕事が面白くて長時間労働にしてしまった昭和の教師と違って、令和の教師はあまりにもやることが多い。それなのに政府は、さらに負担を求めてくるのだ。

記事 小学校の採用倍率、1倍台が続出、全国平均は過去最低更新…教師人気は回復できるのか? (2022.10.16 大人んサー) otonanswer.jp 学生の「教員離れ」が指摘される中、中央教育審議会(中教審、文部科学相の諮問機関)の特別部会が10月5日、教師の在り方…

 学校で児童生徒に1人1台配布されている端末が、相次いで故障したり壊されたりしているという。一部では保護者に修理費を求めたり、あるいはPTA予算で保険に入っていたりするらしいが、子どもに高価な道具を渡したのだ、30人の学級で1年間に5~6台壊れるくらい、最初から織り込んでおけよ。

記事 学習端末「よく机から落ちる」「こんなに壊れるとは」…自治体にのしかかる修理費(2022.10.08 読売オンライン) www.yomiuri.co.jp 学校で学習用デジタル端末が小中学生に1人1台配布されて1年以上たち、端末の故障が相次いでいる。端末を落とすなど…

 通知票の所見欄がなくなったり、通知票そのものの回数が減らされたりしているらしい。しかし待て、親も子も楽しみにしていて、かつ人間関係の上で有益なものをなくすことはない。それより先に減らせるものがあるだろう。

記事 全国で広がる「通知表」の削減…適切な評価に必要なことは?Z世代が議論(2022.09.15 TOKYO MX) s.mxtv.jp TOKYO MX(地上波9ch)朝の報道・情報生番組「堀潤モーニングFLAG」(毎週月~金曜7:00~)。「モニフラZ議会」では、削減傾向にある“通知表”に…

一部の科学者は「スマホやゲームをやりすぎると脳が破壊され、心身が侵される」というが、脳はそこまでヤワではないだろう。しかしだからといってそれらを野放しにしてもいいというものでもない。

記事 子どもが突然キレるのはスマホのせい?デジタルが「脳に悪い」といわれる本当の理由(2022.09.07ミュレ) mi-mollet.com デジタルスクリーンは子どもの脳を壊す 現代生活においてデジタル機器、なかでもスマホやPC、タブレット、ゲーム機といったスクリ…

教頭は過労死直前というごく当たり前の話。しかし教頭は案外しぶとい。さらに言えばしぶといはずなのに、しばしばワイセツ事件の容疑者としてマスコミに顔を出す。なぜだろう?

(写真:フォトAC) 記事 「激務で倒れそう」ほとんどの教頭が過労死リスクの高い働き方をしている事実 仕事が多岐にわたり緊急対応も多い大変な業務 (2022.08.22 東洋経済ONLINE) 執筆:妹尾昌俊・東洋経済education × ICT編集部 toyokeizai.net 「学校の先生…

 学校で孤立しがちな、特異な才能を持った子どもたちを支援する事業が始まるという。すばらしいことだ。しかし支援の場は学校で、教師が担当者となるらしい。そのための研修も始まる。結局、“ホラまた仕事を増やした文科省”みたいな話。

(写真:NHK) 記事 特異な才能ある子どもに“多様な学びの場を” 有識者会議 (2022.07.25 NHK) www3.nhk.or.jp 小学生で大学レベルの数学を理解するなど、特定の分野で特異な才能のある子どもが、学校生活で困難を抱えるケースがあるとして、文部科学省の有識…

退職教員ボランティア諸君! 学校は乾ききった砂の世界だ。善意のためにうっかり近づくと、あっという間に吸い込まれるアリジゴク。「砂の女」に取り込まれぬよう、ゆめゆめ近寄ることなかれ!

(写真:フォトAC) 記事 教育現場を救え!多忙を極める先生をサポートするのは元教員 “担当不在サポート”とは《新潟》(2022.07.22 TeNYテレビ新潟) www.teny.co.jp 教員の多忙化についてです。通常の授業に加え、新型コロナウイルスの対応などで悲鳴に近…

部活動の地域移行。人々はなぜか優秀な専門家は学校の外にいると思い込んでいる。しかしその競技または芸術に精通して、指導経験があり、人間関係の調整や生徒指導的内容に踏み込んで、情熱的に、かつタダ同然で働いてくれる人をどれだけ揃えられる? こうして現職と退職教員に白羽の矢が立てられ、教員は死ぬまで働かされるのだ。

(写真:フォトAC) 記事 文化系部活に地域の先生 専門的技術を指導 金沢・野田中 教員の負担も軽減 (2022.07.20 北国新聞) www.hokkoku.co.jp ●市教委、23年度拡充へ 金沢市教委は19日までに、地域住民が生徒の部活動を指導する制度を野田中の文化系部…

地域移行といって外に出されても吹奏楽部の行くところはない。結局、親に頼まれ、部員にすがられ、元の教員が休日の指導を続けるしかないのだが、そのとき教師は別の名で呼ばれる。「休日も指導を希望する教員」、だから時間外勤務の対象にもならないのだ。

(写真:フォトAC) 記事 中学文化部も来年度から3年で地域移行を 文化庁有識者会議が提言案 (2022.07.12 朝日新聞デジタル) www.asahi.com 中学校の文化部活動の地域への移行を議論している文化庁の有識者会議で12日、提言案が示された。運動部と同様、2023…

全国市長会が運動部の地域移行に待ったをかけた。SNS上では極めて不評だが、これには無理なからぬ事情がある。そもそもスポーツ庁の検討会提案が、絵に描いた「変な餅」なのだ。食えたものではない。

(写真:フォトAC) 記事 市長会、期間の柔軟化を要望 運動部活動地域移行 (2022.07.01 日本教育新聞 NIKKYO WEB) www.kyoiku-press.com 全国市長会は、休日の運動部活動を地域移行する目標時期を見直すよう求める緊急意見を出した。「経費負担の在り方や…

どうやら政府には、教員の能力に対する絶望と免許更新制度への異常な信頼があるらしい。偉大な安倍元総理のレガシーを理念上まもり、教師の指導力を向上させるためにはより多くの研修が必要だと今や準備を進め始めた。しかし現場教師は、忙しすぎてまだそのことに気づいていないのだ。

(写真:フォトAC) 記事 免許更新制、1日に廃止 教員が自主的研修 ICTや障害、課題に対応(2022.07.01 JIJI.COM) www.jiji.com 教員免許の有効期限を10年と定めた更新制が1日に廃止され、自主的な研修により教員の質を担保する新制度が導入される…

学校での銃乱射事件があったばかりのアメリカで、日本の学校の「不審者対応訓練」が注目されているという。それはそうだろう。こんな安全な国で大真面目な訓練を20年以上も続けているのだから。しかし本音を言えば、やめることができないから続けているだけなのだ。安全教育は増えこそすれ、減ったりなくなったりすることは絶対にない。

(写真:フォトAC) 記事 米メディアが世界に紹介した日本の学校の「不審者対応訓練」 (2022.06.09 COURRIER Japan) courrier.jpアメリカの学校でまた痛ましい銃乱射事件が起きたばかりだが、日本の学校では銃ではなく、刃物を持った侵入者を想定した訓練…

巷で部活動の顧問拒否が話題となっている。課外活動への関与は義務ではなく、顧問を引き受けるかどうかは「任意」なのだそうだ。私は任意だとは思わないが、顧問拒否が可能ならむしろ学級担任の方を拒否したい。

(写真:フォトAC) 記事 部活「顧問拒否」、周囲の教員から「卑怯だ」と非難も 強制されない権利はないのか (2022.06.03 AERAdot.) dot.asahi.com 教員の間で部活動の顧問を拒否する動きが出始めている。部活動の顧問は任意にもかかわらず、嫌がらせやいじ…

日本人の知識・技能・道徳性を高めるために、学校がどんなに頑張って成果を出してもメディアは認めようとしない。日本の学校は最悪の場所であり、常に反省を求めていなくてはならないところだ――と、日本人に思い込ませたいらしいのだ。

世界で最も知的な国は? ※画像はイメージです(photoAC) 記事 世界で最も知的な国ランキング…「技術力の高さで世界に知られている」という日本は2位に (2022.05.23 まいどなニュース) 神木隆之介さんや松丸亮吾さんがYouTubeで挑戦し、話題となったIQ(知…

茨城県の教員採用試験が定員割れしそうだという。正規教員まで足りなくなる状況は、当然、講師もいないということ、4月1日に学級担任がいないクラスがたくさんできるということだ。やはり教員の勤務実態を知らせてはだめだ。しかし知らせずに採用するのも詐欺だ。

(写真:フォトAC) 記事 県教委の来年度の教員採用 志願者数が採用予定人数下回る(2022.04.28 NHK茨城NewsWeb) www3.nhk.or.jp 全国の学校現場では教員不足が課題になっています。 茨城県教育委員会は来年度は新たに900人余りを採用する計画で、現在、出…

スポーツ庁の有識者会議が「部活動の地域移行」を提言する。しかしこの問題、20年以上前から言われているのにうまく行かない。それどころか「地域移行」で教師たちは死の淵に立たされるのだ。そこで私が書いたミニ恐怖小説「部活動の地域移行」。

(写真:フォトAC) 記事 「運動部活動の地域移行」来年度から3年間を改革集中期間に スポーツ庁有識者会議が提言案 (2022.04.12 TBSテレビ) newsdig.tbs.co.jp 公立中学校の部活動改革について議論しているスポーツ庁の有識者会議は、「休日の部活動の指導…

つい最近まで10年おきに更新しなくてはならなかった教員免許が、もはやどうでもいいものになりつつある。東京都がついに免許なしでも教員になれる道を開いたのだ。大国ロシアが隣の小国を踏み潰したように、大東京都が地方の教員採用を破壊する。

(ヨースト・ファン・カースベーク 「聖アントニウスの誘惑」) 記事 都の教員採用試験、社会人枠は受験時免許不要に (2022/04.12 日本教育新聞) www.kyoiku-press.com 東京都教委は今夏に行う教員採用試験で、社会人を対象とした受験資格を緩和し、教員免許…

南房総市は市内の小中学校で1日5時間授業を実現するという。夏休みは5日ほど減るが日常の業務はかなり楽になる、はずだった。しかしよく調べると学校の負担増にしかならない欺瞞策。「教育改革はやるたびに教師を追いつめ、学校をダメにする」という原則の典型だ。

(フォトAC) 記事 市内小中学校で1日5時間授業を導入 南房総(2022.03.29 房日新聞) bonichi.com 南房総市は、市内の小中学校で新年度から「1日5時間授業」を導入する。週2~3日の授業時間を5時間とし、教育活動や日課表にゆとりを持たせ、さまざまな教育活…

秋田市内の教諭が、児童の成績の入ったUSBを紛失したと大騒ぎ。しかしなぜそんなものを持ち帰って家で成績をつけようとしたのか、理解できない人は案外多いのかもしれない。

(写真:フォトAC) 記事 市立中の女性教諭、生徒の成績入ったUSB紛失…自宅で成績付けようとして気づく(2022.03.20 読売新聞) www.yomiuri.co.jp 秋田県北秋田市教育委員会は18日、市立中学校の女性教諭が生徒の名前や学習成績などの個人情報を保存し…

「都立高校のブラック校則全廃」と聞いてビビったが、内容は大したものではなかった。要するに古くなった項目は捨て、表現をもう少し洗練させればいいというだけのことだ。しかしそれにしても、世の中の人たちはこんなどうでもいいことに、なぜかくも熱心に取り組むのだろう。

(写真:フォトAC) 記事 都立高のブラック校則全廃 22年度で ツーブロックや下着の色など(2022.03.10 毎日新聞) mainichi.jp 東京都立高校を中心とする都立学校が、地毛でも髪を一律に黒く染めさせるなどの校則5項目について、2022年度に全廃することが明…

定員に対する教員志望の全国一少ない佐賀県が、いよいよ受験生の落穂ひろいを始めたらしい。

記事 小学校教員の秋採用、佐賀県で実施へ 全国最低の競争倍率に危機感(朝日新聞2022.03.09) www.asahi.com 佐賀県教育委員会は新年度から、小学校の教員採用試験を従来の夏に加え、秋にも実施するという全国でも珍しい取り組みを始める。受験者数が減って…

世の中の人たちは本気で、どんな服装をしていてもどんな髪型をしていても、子どもたちは苦しい勉強に耐えて立派な大人になれると信じているのだろうか? 大人たちの多くが、スーツやユニフォームで身を固め、身だしなみに気を遣わないと社会でうまく動いていけないと感じているというのに、子どもたちにはそんな優れた力があると信じられるのはなぜだろう?

(写真:フォトAC) 記事 「身だしなみ校則は人権侵害」 父親の弁護士が民事調停を申し立て(朝日新聞 2022.03.08) www.asahi.com 子どもが進学を検討した公立中学の校則が生徒の人権を過剰に侵害しているとして、大分市内の父親が民事調停を申し立てた。制…