(写真:ACフォト)
記事
「不調で休職」が全国平均の2倍 担任未配置も深刻
沖縄の教職員組合が窮状訴え 初の「請願」
体調を崩して休職する教職員や「担任未配置」学級の数が深刻だとして、教職員組合が働き方改革の推進などを求めて県議会に請願しました。
(中略)
県内の教育現場をめぐっては、精神的に体調を崩して休職する教職員が2022年に229人いて、全教職員に占める割合は1.45%と全国平均の2倍となっています。
学級担任を配置できないクラスもでていて、請願では「学びへの影響が深刻な状況だ」と窮状を訴えています。
(以下略)
評
【ナンクルナイサー:アバウトなひとたちの物語】
2022年上半期のNHK朝の連続ドラマ「ちむどんどん」は、東京丸の内の新聞社の社員が、横浜鶴見区の食堂に昼休み、ふらっと立ち寄ったり、その店から主人公が財布も持たずサンダル履きのまま新聞社に駆けつけたり、といったいい加減さで、朝ドラ史上最も叩かれた作品のひとつだった。不肖、私も聞こえないところ(このブログ)でさんざん文句を言わせてもらったものだ。
主人公からしていい加減で、自らが振った傷心の幼馴染の心を癒そうと、大掛かりな嘘をついて結婚式に招きスピーチをさせるという無神経。その兄の「にいに」はさらに輪をかけた無神経・いい加減さで、最後まで視聴者を苛つかせたものだった。
ネットには「#ちむどんどん反省会」というハッシュタグが立ち上がり、毎日大量の批判コメントが寄せられ、おかげでかえって視聴率が伸びているのではないかと思うほどの盛況ぶり。しかしその中に、「『沖縄のにいに』なんて、みんなあんなものだよ」という話もあって、私は大いに考えさせられたものだった。
別の「にいに」の話だが、マツコ・デラックスと村上信五がMCを務める「月曜から夜更かし」に、かつて「嫁ニー」と呼ばれる沖縄の実業家がいた。レストランや居酒屋を数店舗もつ若き経営者だが、その「嫁ニー」が融資を受けるために銀行に提出した計画書というのが番組に紹介されたことがあったが、そのいい加減さに、取材ディレクターもMCも、視聴者も、腰の抜けるほどびっくりしたのだ。
小学校5年生の総合的な学習の時間の計画書でさえもう少しマシかもしれない。とりあえず紙面が汚いし文章はいい加減、面倒な部分はイラストで誤魔化すなどという徹底ぶり――しかしそれで銀行の審査を通るのだからツボは外しておらず、そもそも「嫁ニー」に実績があり、銀行との間に信頼関係があるから融資が通るのだろう。私はそれでいいと思う
人柄は良さそうだがあまりにいい加減で、もしかしたらそばにいればかなり苛つく相手かもしれないが、私はその逞しさを買う。人間とはかくあるべきとも思う。私のようにチマチマと書式を整えるところから始める人間にとって、「嫁ニー」ような人物は大切な指標となる。
これからは彼らのことを「インフルエンサー」ならぬ「ナンクルナイサー」と呼ぶことにしよう。
【沖縄の教師はなぜ病むのか】
さて、話をもとに戻して――、
Yahooニュースに転載されたこの記事のコメント欄に、教員の多忙や教員定数の非現実性、モンスターペアレンツの問題、初任者がいきなり一人前の仕事を任される大変さなどが書き連ねてある中に、しごくまっとうな次のような意見があった。
なぜ沖縄県がこのような状況になっている原因を深掘りして対策を考えないと、、、
そうだ、この記事に関して言えば問題は、
「精神的に体調を崩して休職する教職員が2022年に229人いて、全教職員に占める割合は1.45%と全国平均の2倍となっています」
という沖縄の特殊性なのだ。なぜ沖縄の教師だけが全国平均の2倍という高率で心を病むのか、分かるか?
――私にはわかる。いまどき全国学力学習状況調査、いわゆる全国学テの成績で、行政・議会、県民、教委からこれほど学校や教員が叩かれている都道府県は他にないからだ。
【あんなおおらかな子たちの学力を上げろと言われても・・・】
全国学テで万年最下位。沖縄県社会が学校や教師を締め上げた結果、小学校はボチボチ最下位を脱出することもできるようになったが、中学校はあいかわらずガンコに最下位。
研修を重ね、研究授業を重ね、学力先進県の秋田から講師を招いて教えを乞うといった屈辱に耐え、しかし成績はなかなか伸びてこない。
――それはそうだろう。「ちむどんどん」の「にいに」や「月曜から夜更かし」の「嫁にい」みたいな、逞しいもいい加減な人間がやまほどいて、周囲の人々が認めてしまっているからああなる。
沖縄の中学生には「マーメー」と言って真面目を揶揄する文化があり、教師がいくら笛を鳴らし太鼓をたたいても、まるで踊ってくれあいのだ。サッパリ勉強しない。その代わり成人式には大暴れする。
もっとも、学力を上げて本土の大学に進み、そのまま帰らない子ども大量に生産するより、今のままおおらかな人間が育って県内に残ってくれる方がよほどいいと、私は思うがどうだろう。それでも沖縄県社会がそれを許さず、全国学テの成績を何とかしろと言い続けるなら、無理なことを要求される教師は病まざるを得ない。
Yahooニュースのコメント欄にもこんな書き込みが挟まる。
『結局、教師が全国平均の2倍休むって事は、そのしわ寄せは「生徒・児童たち」に巡ってくるのでは?その辺りは大丈夫?
そうじゃなくても「全国学力テスト」ではしょっちゅう「全国最下位」
これ、どぎゃんかせんといかん、のとちゃう?』
原因と結果が逆のような気もするが、日本で一番がおおらかで学習への動機づけの低い子たちを相手に、学力で締め上げられる学校や教師はたまったものじゃないだろう。