キース・アウト

マスメディアはこう語った

2024-01-01から1年間の記事一覧

有能で教育に熱心な講師は、来年度当初、学校からいなくなってしまう。超多忙な4月の学校を避けて、5月の教員採用試験に備えるためだ。大丈夫、5月が終われば新規採用教師の誰かが倒れ、講師の口はいくらでも出てくるさ。

(写真:フォトAC) 記事 教員採用試験 実施日の目安「標準日」 来年度は5月に前倒しへ(2024.04.26 NHK) www3.nhk.or.jp 公立学校の教員の採用倍率が過去最低となる中、文部科学省は教員採用試験を実施する日の目安となる「標準日」を、民間企業の面接の開始…

東京都をまねて、文科省は全国の公立小中学校に若手教員を指導する新しいポストをつくるという。指導と言っても実際の教員にはそんな余裕がないから、単に校内が分断するだけだろう。学校にヒエラルヒーを持ち込むことで出世競争を促し、競争を通して教員の質を高めようとする石原都知事の亡霊は、今も都庁をさまよっているのに。

(写真:フォトAC) 記事 公立小中教員に若手指導ポスト新設へ、給与も増額…「主幹教諭」と「教諭」の間に(2024.04.16 読売新聞オンライン) www.yomiuri.co.jp 文部科学省は、公立小中学校に若手教員の指導にあたるポストを新設する方針を固めた。校長ら管…

小学校の「登校班」が廃止か継続かで揺れているらしい。どう転んでもけっこうだが、どちらにしても保護者の希望とマスコミの後押しで動いている話。『かつて好まれた「全員一律」』だの「教員の負担」だの、始めるもやめるも学校の事情みたいな話にするのはやめてくれ。

(写真:フォトAC) 記事 小学校の「登校班」廃止か継続か 保護者を悩ませる、かつて好まれた「全員一律の扱い」(2024.04.13 AELA.) dot.asahi.com 新年度がスタートし、新たに学校や勤務先に通う人が増える季節。1年生の保護者にとっては登校班があると安…

先日開かれた中教審の特別部会で、残業代の代わりに支給する「教職調整額」の引き上げを求める意見が相次いだという。教員の間では教職調整額の廃止と残業手当の導入を望む声も多い。しかし実際には調整額の引き上げの方が、現実的で問題が少ないだろう。

(写真:フォトAC) 記事 教員「残業代」、中教審で増額意見が大半 今春に方向性(2024.04.04 日経新聞) www.nikkei.com教員の確保に向けた議論を進める中央教育審議会(文部科学相の諮問機関)の特別部会が4日開かれ、残業代の代わりに支給する「教職調整…

大学院を2年で終了して就職すると、定年までの期間は普通の大卒より2年間短くなる。失う給与はその最初の2年分ではなく、大卒生が普通にもらう給与の、最後の2年分だ。ボーナスも年金も違ってくる。果たして教職にそれだけの魅力はあるのだろうか?

(写真:フォトAC) 記事 院修了で奨学金返済免除 教員不足対策、来春から(2024.03.19共同通信) nordot.app 教員不足解消策を話し合う中教審部会は19日、教員になった教職大学院修了者を中心に、院在籍中に貸与された奨学金の返済を免除する制度導入を求め…

ほぼ100%がPTAに入った全員加入時代の保護者除くと、今や誰もPTAに入ったことがない(入っていない)とする不思議なアンケート。それを信じて安易に脱会し組織を潰すと、誰も保護者のために戦ってくれなくなる。組合を失った教職員の二の舞は避けたいところだが、来ないかもしれない危険回避よりも、目の前の面倒回避、かな?

(写真:フォトAC) 記事 約4割がPTAで「嫌な体験した」、保護者の本音は? 2000人調査(2024.03.08 Hint-Pot) hint-pot.jp 子どもが小学校入学と同時に加入することが多いPTA。共働き世帯が過半数を占める現代、子どもを取り巻く環境も変わり、PTAのあり…

日教組の組織率が2割を切った。教職員の代表者たちは尾羽打ち枯らし、何のパワーも持たなくなった。おかげで彼らのナマの声は政府に届かず、大切なことは雲の上で決まってしまう。そして教職員たちは「働き方改革」という名の賜物が、天から降ってくるのをひたすら祈り、指を咥えて待っているだけなのだ。

(写真:フォトAC) 記事 日教組加入率2割切る 過去最低更新―文科省(2024.03.01 時事通信) www.jiji.com 日本教職員組合(日教組)に昨年10月時点で加入している公立学校の教職員の割合は、前年比0.9ポイント減の19.2%で、初めて2割を切ったこ…

1年生の児童が遠足中、お茶の購入を要望したのに同行の校長が認めなかった。そのため熱中症で救急搬送されたなどとして、児童と両親が損害賠償を求める訴訟を起こしたという。しかし普通、本人が希望したらお茶を買ってくれなどといって金を渡す親もないだろう。普通は予備の水を持たせる。極めて特殊な事例だ。

(写真:ACフォト) 記事 遠足で小1女児の「お茶買いたい」認めず、熱中症で救急搬送 学校側を提訴(2024.02. 27 産経新聞) www.sankei.com小学校の遠足中に1年生だった女児(8)が茶の購入を要望したのに教諭が認めなかったため熱中症で救急搬送された…

英語やコンピュータやその他もろもろの新しい学習によって、学校から子どもたちが駆け回り、しっかり働く時間が失われていく。おかげで子どもたちはすっかり老人化してロコモティブシンドロームに苦しむようになっているという。だが、だったら昔のように走り回らせ、働かせればいいじゃないか。

(写真:ACフォト) 記事 「前屈」「雑巾がけ」できない…子どもの運動機能に異変「子どもロコモ」とは? 原因は「姿勢の悪さ」や「運動不足」に(2024.02.20 BSS山陰放送) newsdig.tbs.co.jp 「ロコモ」という言葉を聞いたことがあるでしょうか? 年齢ととも…

中学校技術科の教員を、2028年度までに全員、正規免許所有者にするという。コンピュータプログラミングが最優先らしい。しかしそもそも10教科(技術科と家庭科を分けて考える)に配当される教員が9人以下の学校が、全国に4分の1近くもあるのだ。技術科を正規で押さえると、美術・音楽が非正規になるが・・・兼務で教えられるのか?

(写真:フォトAC) 記事 「技術」の中学校教員、23%に正規免許なし…2028年度までの解消目指す(2024/02/13 読売新聞オンライン) www.yomiuri.co.jp 全国の公立中学校で、2022年度に技術・家庭科の技術分野を教えた教員の23%にあたる2245…

文部科学省は小中学校の授業時間を5分ずつ減らし、短縮分を各校が自由に使えるようにするという。授業がまた圧迫される。理科や体育では準備の時間もままならない。しかもそうやって生み出した時間は、働き方改革が進まないことへの言い訳に使われるのかもしれないのだ。

(写真:フォトAC) 記事 小中学校の授業を5分短縮、年間で計85時間を弾力的に運用へ…各学校の裁量で自由に(2024.02.10読売新聞オンライン) www.yomiuri.co.jp 文部科学省は小中学校の授業時間を見直し、学校の裁量を拡大する方向で検討を始める。授業…

欧米先進国で長期的な学力低下が続いている。金はあるのに使い方が悪いからだ。コロナ禍も関係ない。先進国はもっと教師に金を使い、優秀な人材を集めるべきだ――という単純な話をするために、とんでもなく回り道をすることがある。

(写真:フォトAC) 記事 コロナ禍の影響も大きく…コロナ禍で子供の学力が「下がった国」と「上がった国」は何が違ったのか(2024.01.21 ク-リエ・ジャポン) courrier.jp世界を襲った新型コロナウイルスのパンデミックは、子供たちの教育に多大なダメージ…