メディア評論

どうやら政府には、教員の能力に対する絶望と免許更新制度への異常な信頼があるらしい。偉大な安倍元総理のレガシーを理念上まもり、教師の指導力を向上させるためにはより多くの研修が必要だと今や準備を進め始めた。しかし現場教師は、忙しすぎてまだそのことに気づいていないのだ。

(写真:フォトAC) 記事 免許更新制、1日に廃止 教員が自主的研修 ICTや障害、課題に対応(2022.07.01 JIJI.COM) www.jiji.com 教員免許の有効期限を10年と定めた更新制が1日に廃止され、自主的な研修により教員の質を担保する新制度が導入される…

学校での銃乱射事件があったばかりのアメリカで、日本の学校の「不審者対応訓練」が注目されているという。それはそうだろう。こんな安全な国で大真面目な訓練を20年以上も続けているのだから。しかし本音を言えば、やめることができないから続けているだけなのだ。安全教育は増えこそすれ、減ったりなくなったりすることは絶対にない。

(写真:フォトAC) 記事 米メディアが世界に紹介した日本の学校の「不審者対応訓練」 (2022.06.09 COURRIER Japan) courrier.jpアメリカの学校でまた痛ましい銃乱射事件が起きたばかりだが、日本の学校では銃ではなく、刃物を持った侵入者を想定した訓練…

 巷で部活動の顧問拒否が話題となっている。課外活動への関与は義務ではなく、顧問を引き受けるかどうかは「任意」なのだそうだ。私は任意だとは思わないが、顧問拒否が可能ならむしろ学級担任の方を拒否したい。担任の手から離れた「特別の教科道徳」や「総合的な学習の時間」は、地域に移行するようマス・メディアは大いにがんばってもらいたいものである。

(写真:フォトAC) 記事 部活「顧問拒否」、周囲の教員から「卑怯だ」と非難も 強制されない権利はないのか (2022.06.03 AERAdot.) dot.asahi.com 教員の間で部活動の顧問を拒否する動きが出始めている。部活動の顧問は任意にもかかわらず、嫌がらせやいじ…

日本人の知識・技能・道徳性を高めるために、学校がどんなに頑張って成果を出してもメディアは認めようとしない。日本の学校は最悪の場所であり、常に反省を求めていなくてはならないところだ――と、日本人に思い込ませたいらしいのだ。

世界で最も知的な国は? ※画像はイメージです(photoAC) 記事 世界で最も知的な国ランキング…「技術力の高さで世界に知られている」という日本は2位に (2022.05.23 まいどなニュース) 神木隆之介さんや松丸亮吾さんがYouTubeで挑戦し、話題となったIQ(知…

昨年度、全国で2500人もの教員不足が発生したというが、それにも関わらず文科省は”深刻な事態には至っていない”と強弁する。無理もない。打つ手がない以上、しらばっくれるしか方法がないのだ。

(フォトAC) 記事 全国で教員不足2558人 文科省初調査(2022.01.31産経新聞) www.iza.ne.jp 文部科学省は31日、教員不足の実態に関する初めての全国調査結果を公表した。文科省によると、全国の公立小中高校・特別支援学校が今年度当初に配置された…

一部自腹で毎年修学旅行に参加しなければならない校長が、スイートルームに宿泊したと非難されている。ミーティングのできる広い部屋でさえあれば、どこでもよかったのだが他に部屋はなかった。コロナ禍でとんでもない苦労の末に実現した修学旅行だが、それでも配慮が足りなかったと学校は責められているのだ。

(フォトAC) 記事 修学旅行で校長が1泊13万円のスイート宿泊 教委「上乗せない」(2021.12.08 朝日新聞) www.asahi.com 大分市は7日、市立小中学校6校の修学旅行で、引率した校長が宿泊先の大分県内のホテルでロイヤルスイートルームに宿泊していたことを明…

「日本の中学校教師には暇がたっぷりある」という話が官僚から語られ、マス・メディアが追認するという恐ろしい新聞記事の話。そもそも中学校には小学校を応援する余力があるという考えはどこから来たのか。

(写真:フォトAC) 記事 小学校の教科担任制「中学教員活用を」 財務省指摘 (2021.11.01 日本経済新聞) www.nikkei.com 文部科学省が2022年度から公立小学校の高学年に本格導入する「教科担任制」について、財務省は1日、中学校の教員活用を求めた。小規…

週刊新潮によると、いよいよ来年度から高校で「ゆとり教育」が再開されるという――そんなバカなことがあるか? 誤った情報がなぜか間違いのない事実であるかのように取り上げられ、謂れのない物語となって広がっていく――

(写真:フォトAC) 記事 22年春から「ゆとり教育」が再スタート 高校の指導要領に「総合的な探求の時間」が(週刊新潮 2021年10月21日号) www.dailyshincho.jp 生徒・児童の学力を奪い、文部行政最大の失敗作といわれた「ゆとり教育」が、看板を替えて再ス…

「日本経済の活力を削いでいるのは個人主義の欠如のためであり、日本はその教育の在り方を考え直さなければいけない」というが、ジョブズやザッカーバーグを生み出したアメリカの個人主義は、トランプや非科学的トランプ信奉者も生み出してるじゃないか

(写真:フォトAC) 記事 イェール大学名誉教授「アメリカの幼稚園で気づいた日本低迷の根本原因」 苦手を潰す日本と得意を伸ばす米国 浜田 宏一 イェール大学名誉教授 (プレジデント 2021年10月29日号) president.jp (途中から) 古い教育が日本人の活力を…

緊急事態宣言下だというのに、一部の学校では「給食」という名の大規模会食会のために子どもを登校させている。学校は最低限、子どもに飯を食わせていればいい、教師の仕事は給仕だとみんなが思っている 。

(写真:フォトAC ) 記事 給食時間だけの登校OKも 学校の感染対策 (SankeiBiz 2021.09.17) www.sankeibiz.jp 新型コロナウイルスの感染が子供にも広がる中、学校現場では給食の時間も対策が求められる。配膳の感染リスクを減らすため、パンと牛乳などの簡…

閉会式のバッハ会長の長ったらしい話をしっかり聞いている日本人アスリートの姿は、揶揄すべきものであり、いつの日か他人の話を聞かない世界標準に近づくべきだとマスコミは思っているらしい。

(フォトAC) 記事 閉会式 太田雄貴氏がSNS実況「海外選手達がギブアップ 選手村に帰ったり」ネット沸く (2021.08.09 デイリー) www.daily.co.jp 東京五輪・閉会式が8日夜、東京・国立競技場で行われた。 日本人初の国際オリンピック委員会(IOC)…

いよいよ小学校高学年の教科担任制が本格的に始まるが、教科担任の手配がつかない。やってもいいという人材も足りないが、教員を雇う予算もない、法律上の制約があってそもそも教員の数が増やせない。こうして学校は死んでいく。誰が学校を殺したのか。

(ジョン・アンスター・フィッツジェラルド「誰がコックロビンを殺したのか」) 記事 教科担任制、先行現場では人繰り腐心「誰でもいいわけではない」 (2021.07.21 毎日新聞) mainichi.jp 小学5、6年生で導入する教科担任制について、文部科学省の有識者会…

片方でこの夏も金を払って免許更新をしている教師がいるというのに、他方、九州では資格のない人にただで教員免許を渡して学級担任をやってもらっているという。しかも、それには無理なからざる事情があるというのだ。

(写真:フォトAC) 記事 教員不足、頼みは臨時免許 大学生にも…「乱発は制度形骸化招く」 (2021.07・11 西日本新聞) www.nishinippon.co.jp 大学や短大を卒業して取得する教員の普通免許ではなく、欠員を補うための臨時免許で教壇に立つ「先生」が増えて…

教員採用試験:採用倍率が下がったからといって教員の質を心配にする必要はないが、日本中のあちこちで「担任のいない学級」が生れることは問題だ。

(写真:フォトAC) 記事 公立小教員の採用倍率、過去最低更新 長時間労働で敬遠 (2021.06.25朝日新聞デジタル) www.asahi.com 今春採用された公立小学校教員の採用倍率の全国平均が2・6倍だったことが各地の教育委員会への取材で分かった。過去最低だった…

三重県の高校は生徒の服装・髪型・男女交際等に関する指導を今後いっさい行わないと宣言した。保護者が恐慌に襲われても不思議のない決定だ。それなのに評論家は手を叩いて喜んでいる。

(写真:パブリックドメインQ) 記事 三重県の高校でブラック校則廃止、しかし生徒との信頼関係を取り戻す見直しになっているのか 前屋毅 | フリージャーナリスト (2021.06.17 Yahooニュース) news.yahoo.co.jp 文科省が促していることもあってか、校則の見…

文部科学省から学校に「行き過ぎた“校則” の見直し」が指示された。児童生徒・保護者・地域・教職員――どう転んでも誰かが猛反対しそうな案件。学校は大変だ。こうして教員の「働き改革」の掛け声のもと、仕事はさらに増えていく。

(写真:パブリックドメインQ) 記事 下着の色まで指定 行き過ぎた“校則” 見直しを 文科省が通知 (2021.06.13 HNK) www3.nhk.or.jp 生徒の下着の色まで指定するなど、行き過ぎた校則や指導が問題となる中、文部科学省は全国の教育委員会に対し、社会常…

学校教育が企業やマスメディアの踏み台にされ、完食される。「教育は死んだ、教育は死んだ、私たちが殺してしまったのだ!」――そんなふうに叫ぶ日は、案外近いのかもしれない。

(写真:フォトAC) 記事 「会食恐怖症」給食の完食指導が引き金に (2021.06.03 Yahooニュース) news.yahoo.co.jp 「会食恐怖症」をご存じですか。人前での食事に恐怖と不安を感じ、吐き気などの体調不良を引き起こす社交不安症のこと。学校給食や部活動で…

自民党の文部科学部会が、学校を取り巻く状況の変化に対応するためとかいって、変な提案をしてきたようだが、たかが部会だとバカにしないで、妙なことにならないよう注意深く見て行こう。

(写真:フォトAC) 記事 自民 教員養成の在り方を提言 免許更新講習見直しなど求める(2021年5月5日 NHK)www3.nhk.or.jp 教育の充実に向けた小中学校や高校などの教員の養成や研修の在り方として、自民党は、大学・大学院の5年間一貫で教員を養成するプロ…

子どもの性被害を減らす「生命(いのち)の安全教育」がいよいよ本格的に始まる。喫緊の課題で学校にしかできない重要な仕事だが、人も増やさず他の仕事も減らさず、ひたすら追加される新しい教育は、教師の生命の安全を脅かす

(法務省:フォトAC) 記事 「みずぎでかくれるところはだいじ」…性被害防止、幼児から大学まで教材作成(2021.4.16 産経新聞) www.sankei.com 深刻化する子供の性被害を減らすため、内閣府と文部科学省は16日、保健体育や道徳などの授業で今年度から段階…

文科省が学校への持ち込みを許可したスマホで、子どもたちが盗撮をすることがあるからしっかり指導しろって、オイ! 「教師の働き方改革」「労働時間の削減」はどうなってるんだ!

(写真:フォトAC ) 記事 被害者にも加害者にもなる中高生…スマホ悪用「校内で盗撮」目立つ (2021.03.28 読売新聞) www.yomiuri.co.jp スマートフォンの普及が進み、学校現場でスマホを使った盗撮などの事件やトラブルが相次いで表面化している。生徒が校内…

三条市:和食中心の給食に牛乳は変だからと廃止したが、先生たちが大変だとやかましいのでまた始めることにしました。

(写真:フォトAC) 記事 小中学校の牛乳ドリンクタイム廃止 三条市教委 現場負担配慮 4月から(2021.03.03 新潟日報) www.niigata-nippo.co.jp 新潟県三条市教育委員会は4月から、牛乳を給食とは別の時間に飲む市内小中学校での「ドリンクタイム」を廃止…

体操服の「肌着禁止」は保護者の要望で始まったとは限らないが、体育のある日は肌着も持たせろと言われてウンザリする親も少なくないと思う。

(写真:フォトAC) 記事 体操服の「肌着禁止」、保護者の要望で始まった? 女優ツイートに注目も...川崎市教委「経緯は不明」(2021.03.16 J-CASTニュース) www.j-cast.com 神奈川県川崎市立などの一部小学校で体操服の下の肌着を禁止していることについて、…

大人たちの事情が創り上げた「釜石の奇跡」という神話を、“真実”で解きほぐしていこうとする女性がいる。がんばれ!!

(フォトACより) 記事 「釜石の奇跡」は奇跡じゃない。あの日、報じられた“美談”から私は逃れられなかった (2021.03.09 BuzzFeed) www.buzzfeed.com 震災後、「奇跡」のストーリーを追うメディアの取材が相次いだ。釜石で起きたことに、「奇跡」という言葉…

「教員採用の倍率を上げるには、今いる人たちを大事にすることが一番の広報」という視点は正しいが、仕事は減らさない、人は増やさないといった状況を放置して、大切にされている気分にさせるのは難しいんじゃないのか?

(写真:フォトAC) 記事 【教員採用の倍率を上げるには?(2)】今いる人たちを大事にすることが一番の広報 妹尾昌俊 | 教育研究家、学校・行政向けアドバイザー (2021.02.26 Yahooニュース) news.yahoo.co.jp 教員採用試験の倍率低下が注目されています。…

ひとの迷惑にならず、危険さえなければ、子どもたちは何をやってもいいと専門家たちは言うけれど、それで果たして、苦しい勉学を続けていけるものだろうか。

それが現状とどれほど乖離していようとも、学校が常に求め、支えようとするのは「学ぶことを尊び、先人に対する畏敬を忘れず、教師・生徒双方を尊重し合い、共に高め合って行こうとする気風」だ。それを学校のアカデミズムという。 学校にアカデミズムがなけ…

どうやら大阪地裁はブロンドやブルネットの外国人留学生でも高校が黒く染めさせることを認めたらしい――という誤報まがいの記事が出た。

たとえ地毛であっても赤っぽい髪は黒く染めなくてはならない。 そんな恐ろしい判決が大阪地裁から出たらしい。 これで大阪府内の高校は金髪や赤毛の留学生を受け入れることが難しくなった。 しかしそんなことがあるのだろうかと、関西テレビの視聴者は訝るだ…

教員採用試験の競争率が下がり続けているというのに、文科省も自治体も本質的な解決の道を探ろうともしない。これって、かなりヤバくないか?

教員採用試験の競争率が落ち続けている。 倍率で2を切れば深刻な教員の質の低下が始まると言われているのに、 すでにそうなった自治体が2019年で12もあったという。 文科省は教員免許を取り易くすることで、 各自治体は受験のハードルを下げることで…

再び! 「小学校5,6年生が教科担任制になるかもしれないといっても、教師にとって何もいいことはないのかもしれない 」

中央教育審議会が答申を出して2023年からは小学校にも教科担任制を導入することを示した。 世間的には「教師の負担軽減につながる」と歓迎する見方もあれば、現場からは「冗談じゃない。教科担任制に使う金があるなら35人以下学級を早く実現しろ」とか…

新型コロナウイルスは、子どもたちの学校生活に深刻な影を落としているというが、それってコロナ以前から私たちがやろうとしていたことじゃなかった?

神戸市内には学級崩壊が重複して、「学年崩壊」といった様相を呈している学校があるという。 校長は、新型コロナで学校行事の多くが中止や縮小に追い込まれたことと関係があるのかもしれないと言っている。私もそう思う。 しかし小学校英語やプログラミング…

デビ夫人! あなたの真似をしたら私を誉めてくれますか?

基本的には教育問題しか扱わない本ブログだが。 正義をどう判断するかという点で都合のいい話なので、 事例研究として拾い上げる。要するに、 デビ夫人、あなたと同じことをしたら私を誉めてくれますか?という話。 (アドルフ・フォン・メンツェル 「舞踏会…